犬と共に思うこと

独断と偏見による躾の考えを書いてみました!

このページでは我が家の「躾考」を若干述べたい。
ただし、我が家の方針は、一般の飼育書とは、ちょっと異なっている。
気まぐれな飼い主と、二頭の紀州による例外かもしれないけれども、
こうした考え方もあることを知ってほしい。
ただ、飼育書を盲信する方々からは、若干の顰蹙を買うことも、
書いているかもしれない。けれども決して常識に喧嘩を売っているわけではない。
大切なのは、飼い主と犬とのバランスや気質で飼育方針は決めるものだ、
とうことを主張しておきたかっただけなのである。
すべてを本どおりに信じて行うのは間違っているし、
何よりも、一番無理のない自然体を貫くことだと思っているからだ。

*******************************************************

以下に、機会を見ながら項目を増補していきたい。
初回は、よく言われている4テーマです。

1.無駄吠えさせるな
2.勝手に引かせるな
3.先に食べさせるな
4.マウントさせるな

今回はいきなり、書きなぐった、荒い意見ですから、まだ
若干、表現にも見直しが必要かな?
今後、メンテしながら、推敲しないといけませんね。(笑)


*******************************************************

1.無駄吠えさせるな
  幸い紀州の場合、一度も悩んだことがありません。
  無駄吠えのないこと、これが紀州最大の長所でしょう。
    ---------------------------------------------------

歴代の3頭の紀州は、いずれもが、極めて寡黙である。
殆ど無駄吠えで悩んだ経験がない。紀州という犬の特性だと思っている。
殆ど「吠えるな」という命令をくだしたことがなく今日まで来ている。
小ユキが威嚇の唸りを外来者に対し発することはあるが、
これは決して「無駄吠え」ではない。当然の行動なのである。
その場合でも、口吻を包みこんで、「いいの」といえば、
しばらく繰り返せば、唸らなくなる。テレビの修理や来客があったときも、
最初は唸っていても、間もなく状況を察して静かになるものだ。
間違っても紀州は、連続的でヒステリックに吠えることのない犬種だ。
隣家の人には、「静かで、いることもわからない」と言われた。
現在の集合住宅では、隣家や上の階の犬の吠え声に多少悩まされる
こともあるが、我が家からの騒音発信は殆どないはずなので、
この点でも非常に助かっている。
そればかりか、隣家の犬がベランダで吠えても、室内で多少興奮するくらいで、
息づかいだけは荒くなるが(特に小ユキが)、ちょっと制すれば、
あとは大人しくしている。「無駄吠えがない」これは紀州最大の美徳だろう。
特に過密な都市部にあっては、一度も引け目を近隣に感じたことはない。
繰り返すが、この件に関しては一度も訓練の必要はなかった。
それだけは、歴代3頭に関して、全て共通している。


2.勝手に引かせるな
  健康維持のためにも、紀州には引かせるべきだと思います。
  ただし犬に引き負けないだけの体力は必要です。
    ---------------------------------------------------

おそらく、他人様が私の「二頭引きの散歩姿」を見ると、きっとこう思うだろう。
「気の毒に、躾そこなった犬たちに、引っ張りまわされて、あれじゃ大変だ」
だが、ちょっと待ってほしい。飼い主としては、わざとそうした散歩スタイルを
貫いて来たのであって、決して、躾けに失敗してそうなったわけではないのだ。
そう、私は小ユキとユキ丸に、傍らに付いて歩く命令(ヒール)を、あえて教えなかった。
(けれど、もし怒鳴りつければ、ちゃんと脇に付いて歩かせることもできる)
それは、ひとえに「犬に自由に引かせたい」ことにつきる。
犬を先頭に立たせると、自分がリーダーだと思い、言うことをきかなくなる、と、
多くの躾指南の定石として言われていることは百も承知だ。
けれど、私に言わせれば、この定石は、少なくとも紀州(あるいは日本犬?)には、
決してあてはまらない杞憂だと思う。
むろん、そのためには、飼い主の側にも、決して紀州に引き負けないだけの体力が
あるとしての前提である。
作家の近藤啓太郎氏は、その著書「愛しき犬たち」の中で、いみじくもこう書いている。

++++++++++++++++++++++++
テレビの訓練番組を見ていると、犬は必ず飼い主の左側に位置して
立ったり座ったりさせている。歩くときも、飼い主の歩調に合わせて、
速くもならず遅くもならずに歩かせている。が、この訓練はさほどに
重要なことであろうか。私には単に人間が犬を服従させるためだけの
訓練だと思う。
(中略)
犬が飼い主の左側についていず、先に立って曳いて歩いてもいいでは
ないか。飼い主の歩調に合わせて歩くよりも、曳いた方が犬の運動
にもなる。(中略)
また、ゆっくりとしか歩かぬ犬は先に立って曳くよう訓練すべきである。
両方の訓練をしておけば、飼い主も犬も運動が楽しいものになる。
(中略)
これについて、先に立って歩く犬は殿様気取りなり、曳綱を持って
後からついてくる飼い主を家来扱いにして、手のつけられぬわがままな
犬になるという説がある。が、これは飼い主がよほど甘やかした犬か
馬鹿犬かのどちらかであろう。
犬は特に教えなくても、飼われている家族のボスが誰かということは
敏感に察知するし、家族に対しても従属する性質を持っている。
わが家ではかなり多くの犬を飼ってきたが、先に立たせて運動したから
といって、服従しない犬は一頭もなかった。
++++++++++++++++++++++++

けだし名言である。私もまさしく同感の極みであった。
また実証的なデータを示すならば、引かせることは健全な体躯を維持するための方便
でもある。
たとえば、小ユキはある時期に来ると、散歩をけだるそうに行うときがある。
そのときは、食餌の量も若干落とすようにしている。なぜなら、引かないことで
カロリーも充分に、消費できなくなることがわかっているからだ。
それはユキ丸と小ユキの二頭を比較することで、いっそう明白になる。
つまり、食餌の量が少ない小ユキが、沢山食べているユキ丸よりも、体重が
重くなるときが、稀にあるからである。
この差は何か?そう、ユキ丸は散歩でグイグイと引くので、引かなくなって、
半ばヒール状態でリードを張らない小ユキよりも、明らかにカロリーを消費して
いるからだと、過去の経験からも、よくわかっている。
ところが、再び、小ユキがユキ丸と同じように引きはじめると、こうした
体重増減の差は、再びもとの状態に戻る結果となる。
すなわち、体重が両者とも安定してくるわけだ。
体重の増減と、引き強さの状態は、年間を通じて、二回の発情期との周期もあって、
微妙に変化していく。
いずれにしても、引くことで、健全な食餌量と体型を維持していることは確かだ。
もし引かせなければ、特に雌は(避妊すればなおさら)肥満の傾向を示すだろう。
そうならないためにも、小ユキには避妊をしていないし、ユキ丸に去勢もして
いないのが、我が家の実情である。
(それだけが去勢避妊拒否の理由ではないが)

むろん引かせることは、単に肥満防止策のためだけではない。
果たして犬にとって、主人と同速度で歩く散歩が本当に楽しいだろうか?
と、いつも思うからである。
洋犬ならばともかく、少なくとも日本犬の気質からすれば、グングン引く
散歩ほど楽しいものはないのではないか?少なくとも私にはそう思えてならない。
私たちは、果たして誰のために「ヒール」を強いるのだろうか?
引かなければ、飼い主が楽だからではないのか?
確かに飼い主が愛犬を制御できなければ、この種の訓練は必要だろう。
大型犬に引き倒された飼い主を見ている。あれでは危険きわまりないから、
事故防止のためにも躾が必要であり、ヒールも欠かせない訓練かもしれない。
いずれにしても、このテーマはあくまで飼い主と犬の体力のバランス
の上で考えればよい問題であって、教本どおりに、という理由だけでは、
全く説得力がない。
犬は本来、引くもの、である。行きたい方向に進むこと、走りたいときに
走ることこそが本能なのだ。
人と犬の利害は背反である。犬が嬉しければ人は苦労する。人が楽ならば
犬は何らかの忍耐を強いられているはずなのである。
少なくとも、紀州がヒールしていたのでは、私の散歩感覚も「ダレる」。
犬が引きたければ引かせればよい。自分が多少疲れることをいとわなければ、
人も犬も適度な良い運動になるし、共に楽しい散歩になる。
犬を放すな、条例を守れ、犬を自由にしたければ、犬に合わせて飼い主が
一緒に走ってやれ、というのが、私の散歩流儀である。愛犬の散歩で、
決して楽をしようとしてはいけない。
一般的にあてはまる意見ではないことも百も承知ながら、我が家では犬たちに
自由に引かせる。しかも二頭、、、行きたい方向が異なるときは、
特に大変である。けれどもそのスポーツ感覚の散歩がまた楽しいのだ。


3.先に食べさせるな
  落ち着いて食べたいから、犬を先にしているだけで、
  特に問題があるとは思えません。
    ---------------------------------------------------

食餌の順番は、これも定石に反して、原則、犬たちを先にしている。
理由は単純、先に食べさせて、「自分は落ち着いて食べたい」からである。
だから、たまに空腹で仕方ないときには自分が先に食べることもある。
二頭の犬には同時に出すが、一瞬、小ユキが先になるようにしている。
このやり方で、何ら問題はないと考えてきた。
紀州は寡黙なので、空腹でも、よくよくのことがなければ、
吠えて催促するようなことは普通しない。
欧米流の躾の本には、ふつう「人が先、犬があと」と書かれている。
獲物を倒したとき、まず序列の高い個体から食することが、
その根拠とされているが、果たしていかほどのものだろうか?
犬たちは、誰が食器を洗い、食べ物を盛り付け、与えてくれるものかを、
毎日、見ながら育ってきた。それだけで誰が主人かは、充分に理解
しているであろう。それ以上の何が必要だというのか。
だから私には、この定石が理解できない。


4.マウントさせるな
  することはあるけれど、殆ど気にしていません。
  誰が主人であるかは、ちゃんと理解しているはずです。
    ---------------------------------------------------

膝へのマウント、多少は理解できる。だがしかし絶対的なものではない。
というよりも、歴代3頭の紀州のうち、ユキと小ユキは、ときおり
興奮すると、私の膝にマウントを仕掛けることもあった。
(小ユキは雌なのにアルファ・タイプなので今もマウントをする)
(ユキは雄で一頭飼育だったので当然マウントした)
(唯一私にマウントをしないのは、雄のユキ丸だけである)
けれども、そのいずれも、引き離し、それでもまだ続けるようなら、
再度引き離し、大きく「やめろ」と叫べば、それ以上はしないものだ。
そのことで、特に困るようなことはなかったし、いまも同じである。
みっともないとか、人目を憚るとかは、多少わかる気もするけれど、
せいぜい、その程度のことだ。
唯一、困るのは(普段はマウントしない)ユキ丸が、発情期に、
突入しているときだけは、小ユキにマウントを仕掛けるので、
それを押さえるのに四苦八苦するぐらいで、そのときでさえ、
小ユキへのマウントを私に振替えてくることはなかった。
このように、飼い主へのマウントは頻繁にあるわけではなく、
ごく稀に、一時的な興奮状態に陥ったときの動作と見ているから
私にとっては、何ら悩みの対象とはなっていないのである。
要するに、殆ど気にしていない、というのが実情とも言える。

(以下、テーマは多々あるが、それは続編にゆずることとします)
でも、とりあえず「予告編」など備忘録しておくかな。。。

・甘噛みについて
・遊びと喧嘩の境界
・去勢と避妊
・喧嘩トラブルのこと(見極めについて)
・室内での悪戯(机上、カーテン、台所)
・リードと首輪の点検
・リードのハンドリング
・散歩中の注意事項
・破壊行動について
・ニ頭をどうして慣れさせるか
・感情の急変するとき
・年2回の発情期とその前後
・換毛期とその周期
・体重の変遷
・食餌全般について(偏食など)
・下痢と嘔吐
・室内サークルについて
・シャンプー
・換気と消臭アイテム
・爪切り、耳掃除、歯磨き
・カーペット、タオル
・ブラッシング
・散歩の時間
・食べさせてはいけないもの
・犬ことば一覧
・手で送るサイン
・ブリーダ、バイヤー、ショップ、個人
・血統書というもの
・無芸偏食??
・ニ頭飼育、多頭飼育
・雄雌の散歩の違い
・排便の内外
・ボール他の玩具
・留守番
・小さい子供は要注意
・ご近所の犬
・放し犬考
・勝手にドッグラン
・叩かない、でも怒鳴る
・迷子札
・見知らぬ土地での散歩
・猫や鳥に対する反応
・穴を掘ること
・実猟系とショウドッグ系
・吠え声、鳴き声
・犬たちとの会話

うーーん、、、これだけ書くのは大変だわん。(笑)